ブラインドサッカー
チャレンジカップ2019

12/8(日)、町田市総合体育館にて、ブランドサッカーチャレンジカップ2019が行われた。
このチャレンジカップとは、2018年より始まった、ブラインドサッカーの普及と国際大会へ向けた強化を目的とした国際親善大会である。
なお、会場には入り口付近に車椅子席も設けられており、身体に障がいがあっても、観戦することが可能となっている、バリアフリーな大会である。

今回は、日本vsモロッコ。どちらも世界レベルでの強豪国であり、熱い火花が飛び交う試合を楽しみに、会場には多くの観客が詰め寄った。



日本が先に1点をとったものの、さすがアフリカ選手権で2連覇を果たしているだけあって、その後をすぐ追うようにモロッコが1点を取り、両者同点に。

休憩時間には地元チアリーダーたちの元気いっぱいのダンスパフォーマンスも。

その後、日本もその体躯に負けず攻撃を続けるものの、モロッコに4点取られてしまい、試合は終了。

結果、1ー5でモロッコが勝利した。
他国が優勝したものの、まわりのサポーターをはじめ、日本選手も力強い拍手を送っていた。
サッカーという人気スポーツのパラバージョンということで、その知名度もなかなか高いブラインドサッカー。
しかし、まだ視覚障害者の中には、「目が見えなくても、弱視でもスポーツができる」ということを知らない人も多勢いるのではないかと感じた。会場には、白杖の人、あるいは、盲導犬と共にいる人、あるいは、誰かに援助してもらいながら見ている(聴いている)であろう人を、筆者はその日見かけることがなかったからだ。
この日は、wi-fiが飛んでおり、視覚障害があってもそこに繋ぐことでスマホから実況が流れ、現場の音と実況、二つを耳で楽しめる工夫がされていた。だからこそ、大変もったいないと感じたのである。
もともとサッカーをやっていて、ある時に病気や怪我で光を失ってしまった人が、このスポーツのことを知ることができたなら……もう一度フィールドに出ることで、ある意味「光を取り戻す」ことに繋がっていくだろう。
だが、ネットなどを目で見ることが難しい人々には、一体どのようにスポーツのことを知ってもらい、会場に来てもらい、どのようにその楽しさを知ってもらえるのだろうか……。
私たちメディアは、その「伝える」部分へのアクセスを、「目で見るだけ」以外の方法を模索し、工夫していく必要性があるのではないかと感じた試合であった。
◆ブラインドサッカー協会